評論家ではないので私は日々のニュース(既にオープンになった情報)に対してはほとんどコメントしてませんが、ちょっと気になったニュースがあったので取り上げてみます。
そのニュースは「百度データレポート、日本メーカーが中国PC市場から淘汰」
というタイトルで、百度のデータ研究センター(日本的に言えば、"百度総研")
の”「10大PCブランド」の関心度”レポートです
で、何が気になったのかというと、
1.このニュースそのもの
2.日本企業のマーケティング力
ということで、まず、
1.ニュース内のタイトルと2つの文章
A『百度データレポート、日本メーカーが中国PC市場から淘汰』
B『日本メーカーの携帯電話が中国市場から全面的に淘汰されるに従って、日本のパソコン(PC)メーカーの商品も中国市場で旗色がますます悪くなっている。恐らく携帯電話の二の舞となるだろう』
C『欧米など主要パソコン市場では、日本のメーカーは価格原価、商品の開発・発売スピード、規格の融通性など、どの分野においても米国および中国ブランドと対抗するには難しく、特にアジア・太平洋などの新興市場ではまったく相手にならない』
なに?百度がこんなに日本メーカーのことをわざわざ心配しているのか?ってことが気に
なって、百度のレポートにざっと目を通しました。が、そこの上記のような記述は無い。。。
で、もう一度ニュースを読み直すと、Cは"業界関係者は・・"と、百度ではなくて業界関係者の言葉です。
が、A、Bともにどこにも書いてない・・・
百度の26日のPCに関するレポート一覧はここ。
(このページの右の一番上のPDFに全てのレポートがまとめられてるのですが、日本語OSではDLできない?と思いますので、下記にこのニュースと結びつきそうなURLを)
http://data.baidu.com/pc/part9.html
http://data.baidu.com/pc/part10.html
このあたりの分析結果がこのニュースと結びつくんだろうけど日本メーカーのことは取り上げて無い。
唯一ここで、15強の中で日韓ブランドが比較的弱くサムスン、ソニー、東芝以外の日韓のPCメーカーは中国市場から消えていったという記述があるぐらいです。
実際に百度のレポートをPDFで読んでみると分かりますが、ノートPC市場の伸びと、レノボを主軸とした中国企業とHP,デルなどの米国勢の中国での市場戦略が簡潔に分析されており参考になります。
でも、百度のレポートには、日本メーカーの危惧や携帯とPCの因果関係などは書いて無いです。
(私に見落としがあるのかもしれませんので、ここに書いてるよって人がいれば連絡を・・・)
で、何を言いたいのかというと、所詮ニュースってのは誰かしらの意図もあり、この程度の脚色があり、更にその加工されたニュースに全く誰だか分からない"業界関係者の話"という情報をプラスされて読者に届いてるということです。
その"脚色ニュース"に対してブログで評論家的なコメントを加えて流してしまうことで、一般の人には見えにくい中国事情について読者に対して誤解や混乱を与えてしまうということが、私が評論的にコメントしない理由です。
ニュースソースということについては、まだまだ書きたいことがありますが長くなりそうなので、次回に。
さて、次に(ここが本題です)
2.日本企業のマーケティング力について
実際の百度のデータ研究センターのレポートで興味深い文章があります。
ブランド関心度第二位のHPに関する分析で、HPは生産体制だけでなく広告戦略においても現地化の運営体制を絶えず強化してきたというような内容です。
日本メーカーの中国市場でのマーケティング力については散々書いてますが、日本と同じ方法・戦略を中国市場でおこなっても通用しません。
例えば、
神舟
清華紫光
よりも、ソニーのブランド関心度は低いということです。
日本人のWebマーケティングという視点からすると、ソニーのサイトの方が、神舟や清華紫光よりも"良くできてる"という評価になると思います。
が・・・それが間違いなんですよ。
どこが間違いなのかちょっと考えてみましょう・・・
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答えは、日本人として見た場合に、「いいんじゃない」「かっこいい」というサイト=日本人が制作してるor日本人が監修してる
つまり、日本人の上司が満足するサイトになってるということがソニーのサイトを一見するだけで分かります。
実はそれが中国でのマーケティング戦略の間違いだということを早く気づいて欲しいところです。
昨年、ソニーと同じように日本では誰もが知ってるメーカーの中国語サイトの件でそのサイト制作会社から私に連絡がありました。話の流れで、最初は中国語のサイトを中国で制作して欲しいということかと思いましたが、、、そうではなく、日本でそのメーカの中国語サイトを制作するから、中国側で文字の誤表示があるか、中国OSで閲覧できるかをテストして欲しいという内容でした・・・・・。
これも違うでしょ?
日本の大手メーカーが中国市場で苦戦する理由の一つはシンプルな問題です。
巨大市場の戦略のために、恐らく社内でもトップクラスの優秀な日本人のマーケティング担当が中国へ派遣されているのだと思いますが、そこではないんですよ。
たぶん、百度のレポートは日本メーカの優秀なマーケティング担当者は参考のために既に目を通してるハズですが、もし日本のメーカの方がこのブログを読まれておれば、マーケティング担当ではなく、中国の人事・採用責任者に見てもらうことをお勧めします。
最後に、上のニュースのCの部分で『日本のメーカーは・・・どの分野においても米国および中国ブランドと対抗するには難しく・・・』とありますが、私の周辺のお金持ち中国人の80%程度は日本製のノートのユーザで、そのうち9割は松下のレッツノートユーザーなので、日本製ノートは上手くマーケティングし、使ってもらえさえすれば中国消費者の満足度を満たすことができると私は思ってます。

