日本・中国でのビジネスモデルを考える

日中間を行き来するビジネスコンサルタントのビジネスモデルやアイデアフラッシュ

中国企業の日本進出の課題

今週は中国が春節ということで、比較的のんびりしてました。
この春節には多くの中国人観光客が日本を訪れたと思いますが、
ビジネス観点では今後も2月、5月、10月と中国の大型連休に絞った中国人観光客をターゲットとした観光ビジネスは日本でも様々なチャンスがあると思いますし、実際、私の周辺でも中国人ターゲットとした観光関連でのいくつかの企画が動いてます。

さて、中国人観光客とは異なり中国企業の日本進出についての現状を書いてみます。
中国企業には欧米から巨大な資本が流れ込み、その資本を背景に今年は中国企業の日本買い元年になるだろうと今年の私の最初のブログ「2007年のテーマ」で書きました。
実際に動きは活発になってきておりますが、中国企業による日本企業のM&Aにより中国企業が日本市場で成功するかと言えば、大きな疑問符が付きます。

私が感じるその大きな疑問は、私が実際に現状ある中国企業の日本進出で直面している問題により感じてることです。その問題とは、日本企業が中国進出で失敗している最大の問題と全く同じことなのです。

私のブログには何度か書いてますが、日本企業の中国進出での失敗する最大の原因は現地パートナー企業への信頼度(任せる)が低いという点です。例え、日本の大手企業の中国支店でも同じ日本人の駐在員でさえ決済権限が無く、いちいち日本本社へお伺いを立てないとならないということも頻繁に耳にします。

私自身が絡んでいるある中国企業の日本進出においても全く同じ問題に直面しています。中国企業の経営者は日本市場への進出、日本市場で初年度○○億円の売上げを目指すという目標を立て、日本のパートナー、日本人を全く信用せず、権限は全て中国本社、日本での決済権は一切無いというような組織体制を作り、日本の文化、企業取引の慣習など全く理解しない中国側のコントロールで日本市場戦略を行おうとしてます。

当初は、中国企業の経営者は日本のパートナー、日本人に対しては「日本のことは全く解らないから、全て任せる」と言い、少しづつ売上げが上がり出すと今度は手綱を締めにかかり、決裁権を中国側に移行させていくという具合です。こうなると、日本のパートナー、日本人としては当然モチベーションが下がり結局は売上げが伸び悩むという結果になります。

全ての中国企業が同じでは無く、経営者の資質一つなのでしょうが、「人を信用しない」という意識においては、日本人より中国人の方が遙かにその意識を持っているのは確かです。また、急速に中国国内で成長した中国企業が、海外戦略で成功・失敗した事例が僅かということもあり、中国国内と同じ手法で海外進出を行い成功できるという妄想を抱いているということも経営トップの話しを通じて感じます。

今後、中国経済の成長、潤沢な資金、元高、円安というような経済的要因などにより中国企業による日本買いが増えていくことは間違いないと思いますが、まだ今の段階では多くの失敗事例を重ねていくことも間違いないと思われます。

『互いに事業を成功させる為に、信頼し任せる』という一見簡単そうに思われることが、国際市場進出、特に歴史と文化のある日中間では実は最も困難な経営決断なのかもしれません。

テーマ:中小企業経営コンサルティング - ジャンル:ビジネス

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