本日は依頼により、環境事業を行う会社のバリュエーション(企業価値評価)をしてみました。
この会社というのは以前のブログ;中国での環境事業で紹介した環境事業を行う会社で、その会社のバイオマス関連の技術力については日本国内だけでなく、中国でも評価され、中国の国営企業との合弁提携も既に行っており、過去の決算報告書、事業計画書などを戴き、社長自身の"優れた技術""環境への信念"ということだけでの評価ではなく、企業の事業としての価値を"数値"で見てみました。
私は会計の専門化ではないですので簡易的で一般的なDCF法での計算しかできませんが、事業計画にある中国事業の展開次第では大きく化ける可能性を感じました。
(未上場企業で中身は書けませんが、社長がもう少しキャッシュフロー経営を理解してもらえれば・・・)
さて、中国での環境問題は経済発展と比例し深刻化してきてますので、日本の省エネ技術も大手企業の技術だけでなく、彼の会社のように様々な中小の技術をパッケージとして日本の環境技術を一気に中国へ導入・売れるチャンスではないかと思います。バイオマス関連では、商社などでCO2排出権売買が盛んになっていることやメディアでも取り上げられる機会も多くなってきつつありますので、環境事業へのフォローの風は強くなってきていると感じます。
日本国内以上に中国での環境事業はビッグチャンスではあります。
しかし、経済専門家が言うほど中国での事業は容易ではなく、大きな問題(リスク)が2点ほどあります。
1.中国でのキャッシュの回収
2.2010年の上海万博終了後の中国の環境への取り組み
まず、1.の現金回収ですが、どんな中国事業でも同じ事が言えます。
中国人の現地企業経営者でさえ、中国での取引の最大の問題としていますので、日系企業にとっては更に大変ですし、体力の無い中小企業にとっては、どこから、いつキャッシュを回収できるかということを真っ先にビジネスモデルの中に組み入れなければなりません。
また、債権回収できない場合の対処法(中国での弁護士ルートなど)も備えておく必要があります。
事業当初から、このリスクヘッジができているビジネスモデルなら安心なのですが、残念ながら、もっと利益が出るハズなのに・・・という場合が多いようです。
2.は環境事業や不動産投資などで問われているリスクです。
中国は政府の指針により都市部では加熱的にその指針に沿った事業の加速度が増していきますが、逆に政府の指導が無かったり、緩くなったりすると熱が一気に冷めてしまいます。
中国在住の方は良くご存じだと思いますが、APECやG7の国際的会議が中国である時(だいたい一週間程度)には、上海・北京の大都市の夜の街が静まりかえってしまうほど、表面を取り繕うことに力を注ぎ、その会議終了後には何も無かったようにまた元通りの街の姿を現します。
(日本で言えば、六本木や銀座で一斉にホステスがいなくなるような感じ)
環境問題でも政府が資金援助したり、汚染を出す企業に罰則を与えることなどで環境ビジネスでのチャンスが拡大してきますが、来年の北京オリンピック、そして2010年の上海万博の後は一旦、世界的規模のイベントが無くなるということで、中国政府が世界を意識せず、一時的な環境問題として終わらせてしまう可能性も十分に考えられます。
以上のことから、私個人の意見としては、中国での環境ビジネスは早期に行い、早期にキャッシュを回収できるビジネスモデルであればビッグチャンスですが、そうでない場合は、相当なリスク覚悟が必要なのではないかと思います。

